2025.10.29

健康診断の結果を見て運動の必要性を感じた方、体型の変化が気になり始めた方、将来の健康を考えて取り組みたい方など、40代からボディメイクを始めるきっかけは様々です。
しかし、20代や30代の頃とは違い、40代の身体には特有の変化が起きています。基礎代謝の低下、筋肉量の減少、回復力の低下など、これらの変化を理解した上で、無理のない方法で取り組むことが求められます。
本記事では、40代からボディメイクを始める方、または既に始めている方に向けて、現実的で継続可能な方法をご紹介します。極端な方法ではなく、日常生活に取り入れやすい運動と食事管理の基本を中心に解説していきます。
目次
結論から言えば、40代でもボディメイクは十分に可能です。
年齢を重ねると代謝や筋肉量が低下しやすくなるため、20代の頃と同じ方法では結果が出にくいこともあります。しかし、ポイントを押さえた取り組みを続ければ、40代からでもしっかりと体を変えることができます。
40代のボディメイクは「即効性を狙う」のではなく、自分の生活スタイルに合わせて長期的に続けられる習慣を作ることが成功のカギです。
40代になると、身体にはさまざまな変化が現れます。まず基礎代謝については、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、30~49歳男性の基礎代謝基準値は22.5kcal/kg体重/日、女性は21.9kcal/kg体重/日とされています。これは18~29歳と比較すると、男性で1.2kcal、女性で0.9kcal低下しています。
筋肉量の変化も見逃せません。加齢に伴い筋肉量は徐々に減少する傾向があり、これは「サルコペニア」と呼ばれる現象の一部です。特に下肢の筋肉量の減少が顕著になりやすいとされています。
回復力についても、若い頃と比べて筋肉痛が長引いたり、疲労が残りやすくなったりします。これは細胞の修復機能や代謝機能の変化によるものです。そのため、トレーニング後の休養をしっかりとることが、若い頃以上に必要になります。
これらの変化は誰にでも起こる自然な現象です。これらの変化を受け入れた上で、自分の身体と向き合いながら、無理のないペースで取り組むことが継続につながります。
40代のボディメイクでは、現実的な目標設定が成功の鍵となります。短期間での変化を期待するのではなく、長期的な視点で取り組むことが継続のポイントです。
| 期間 | 目標の例 | 取り組み内容 |
| 1ヶ月目 | 運動習慣の確立 | 週2回の運動を継続する |
| 2~3ヶ月目 | 体力の向上を実感 | 運動強度を少しずつ上げる |
| 6ヶ月目 | 体組成の変化 | 体脂肪率や筋肉量の変化を確認 |
| 1年目 | 生活習慣として定着 | 運動と食事管理が日常化 |
体重の変化については、減量が必要な場合、エネルギー摂取量の削減と身体活動量の増加を組み合わせる方法が推奨されています。
個人差がある点も理解しておく必要があります。同じ運動や食事管理を行っても、体質、生活習慣、ストレスレベルなどにより、結果は人それぞれ異なります。他人と比較するのではなく、自分自身の変化に注目することが継続の秘訣です。
厚生労働省は健康づくりの目安として以下を推奨しています。
※参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」
身体活動に加えて、運動を週2~3回行うことで、心肺機能の維持・向上につながりやすくなります。筋力トレーニングについては、週2回程度から始めることも一つの方法です。全身の主要な筋群をバランスよくトレーニングすることで、筋力の維持を目指します。
休養日の重要性も忘れてはいけません。特に40代では、連続してハードなトレーニングを行うと、疲労が蓄積しやすくなることもあります。トレーニング日と休養日を交互に設定するなど、身体の回復時間を確保しましょう。
自宅でのトレーニングは、時間や場所の制約が少なく、40代の方にとって始めやすい選択肢です。基本的な種目から始めて、徐々にバリエーションを増やしていくとよいでしょう。
スクワットは下半身全体を使う基本的な運動です。正しいフォームで行うことがポイントです。
初めは10回×2セットから始め、慣れてきたら回数やセット数を増やしていきます。膝に違和感がある場合は、浅めの角度から始めることも選択肢の一つです。
プランクは体幹を意識しやすい運動です。
最初は短い時間から始め、徐々に時間を延ばしていきます。腰が反ったり、お尻が上がったりしないよう注意が必要です。
運動前後のストレッチは、ケガの予防と疲労回復のために取り入れたい要素です。特に40代では、柔軟性の低下が見られやすいため、日常的にストレッチを行うことで身体の動きを維持しやすくなります。
運動前は動的ストレッチ(腕回し、脚振りなど)、運動後は静的ストレッチ(各部位をゆっくり伸ばす)を行います。
ストレッチは無理に伸ばすのではなく、気持ちよいと感じる程度で行います。呼吸を止めずに、リラックスした状態で行うことがポイントです。
ジムでのトレーニングは、様々な器具を使えるため、全身をバランスよくトレーニングしやすくなります。初めてジムを利用する40代の方は、マシントレーニングから始めることも選択肢の一つです。
マシントレーニングは、動きが固定されているため、正しいフォームを習得しやすく、適切に使用すれば、ケガのリスクも抑えやすいという特徴があります。主要なマシンとして、レッグプレス(下半身)、チェストプレス(胸部)、ラットプルダウン(背中)などがあります。
| マシンの種類 | 対象部位 |
| レッグプレス | 太もも・お尻 |
| チェストプレス | 胸・腕 |
| ラットプルダウン | 背中・腕 |
| ショルダープレス | 肩 |
各マシンでのトレーニングは、無理のない範囲で始めることが継続のポイントです。最初は軽い重量で動作を確認し、徐々に自分に合った重量や回数を見つけていくとよいでしょう。週2~3日行うと、筋肉の回復のための休養日も確保しながら効果的にトレーニングできます。
フリーウェイトへの移行は、マシントレーニングに慣れてから検討するとよいでしょう。通常、2~3ヶ月程度マシンでトレーニングを継続し、基本的な筋力とフォームが身についてから移行する方もいます。フリーウェイトは、より多くの筋肉を同時に使うため、バランス能力の向上にもつながりやすくなります。
ジムのスタッフやトレーナーへの相談は、以下のようなタイミングで検討するとよいでしょう:
ボディメイクにおいて、たんぱく質の摂取は考慮したい要素の一つです。厚生労働省は、18歳以上の男性は1日60~65g、女性は50gのたんぱく質摂取を推奨しています。
参考:厚生労働省「たんぱく質」
日常の食事でたんぱく質を摂取するには、様々な食材を組み合わせることがポイントです。たんぱく質を含む主な食材として、肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)、魚介類(さけ、まぐろ、さば)、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、卵などがあります。
これらの食材を朝・昼・夕の3食にバランスよく取り入れることで、1日を通して安定的にたんぱく質を補給しやすくなります。例えば、朝食に卵料理、昼食に肉や魚を使った主菜、夕食に豆腐料理を取り入れるなど、各食事で異なるたんぱく源を組み合わせる方法もあります。
また、間食にヨーグルトやチーズ、ゆで卵などを選ぶと、たんぱく質の摂取機会を増やせます。無理に一度に大量のたんぱく質を摂取するのではなく、1日を通じて分散して摂取することが、身体への負担を減らしながら必要量を確保するコツです。
ボディメイクでは特に、極端な食事制限は避けることが継続のポイントです。急激なカロリー制限は、筋肉量の減少や基礎代謝の低下を招くケースもあります。
段階的な調整方法として、まずは以下のような小さな変更から始める方法があります:
第1段階(1~2週間目)
第2段階(3~4週間目)
第3段階(1ヶ月以降)
継続しやすい工夫として、完全に禁止するのではなく、頻度や量を調整する方法があります。例えば、デザートを毎日食べていた方は、週3回に減らす、1回の量を半分にするなど、段階的に変更していきます。
また、食事の記録をつけることも有効です。スマートフォンのアプリを使えば、簡単に記録できます。記録により、自分の食事パターンを客観的に把握でき、改善点が見つけやすくなります。
ボディメイクを継続する上で、記録をつけることは助けになります。変化を可視化することで、モチベーションの維持につながりやすくなります。
体重・体脂肪率の記録は、毎日同じ時間帯(起床後など)に測定します。日々の変動に一喜一憂せず、週単位、月単位での傾向を見るとよいでしょう。
| 記録項目 | 頻度 | 記録のポイント |
| 体重 | 毎日 | 同じ時間帯に測定 |
| 体脂肪率 | 週1~2回 | 体組成計で測定 |
| ウエスト | 月1回 | へその高さで測定 |
| 写真 | 月1回 | 同じ場所・ポーズで撮影 |
トレーニング内容の記録も役立ちます。実施した種目、重量、回数、セット数を記録すれば、着実に進歩していることが確認しやすくなります。例えば、スクワットが最初は10回しかできなかったのが、1ヶ月後には15回できるようになったなど、小さな成長も見逃さずに記録します。
振り返りのポイントとして、月に1回程度、以下の項目をチェックします:
これらの記録は、停滞期に入ったときや、モチベーションが下がったときに、自分がどれだけ頑張ってきたかを確認する材料になります。
ボディメイクを続けていると、停滞期が訪れる場合もあります。これは身体が現在の状態に適応した結果であり、誰にでも起こる自然な現象です。
停滞期が起こる理由はいくつかあります。身体が省エネモードに入る、筋肉量の増加により体重の減少が緩やかになる、水分バランスの変化などが挙げられます。停滞期を失敗と捉えずに継続するのが鍵です。
メニューの見直しタイミングは、2~3週間変化がない場合に検討します。ただし、変更は必要ありません。
以下のような小さな変更から試してみます:
長期的な視点を持つことが、停滞期を乗り越えるポイントとなります。3ヶ月、6ヶ月、1年という長いスパンで考えれば、1~2週間の停滞は問題ではありません。この期間は、身体が次のステップに進む準備をしている時期と捉えることもできます。
停滞期には、体重や体脂肪率以外の変化にも注目してみましょう。階段を上るのが楽になった、疲れにくくなった、姿勢が良くなったなど、数値以外の変化も立派な成果です。
A. 成果に個人差はありますが、可能です。
年齢を重ねると基礎代謝や筋肉量が20代に比べて低下しやすくなりますが、正しい方法で取り組めば40代以降でも十分に体は変わります。
特に意識したいのは以下のポイントです:
「若い頃のようにすぐ結果が出る」というよりも、体質やライフスタイルに合わせてじっくり変えていくことが大切です。
A: 週1回の運動でも、何もしないよりは健康づくりにおいてプラスになります。まずは週1回から始めて、徐々に頻度を増やしていく方法もあります。週1回の運動を1ヶ月継続できたら、週2回に増やすなど、段階的に頻度を増やすことで継続につながりやすくなります。
A: プロテインは必須ではありません。基本的には食事からたんぱく質を摂取することが望ましいです。ただし、忙しくて食事の準備が難しいときや、運動後すぐにたんぱく質を摂取したい際には、補助的に活用する選択肢もあります。1日の必要量を食事だけで摂取できているか確認した上で、不足分を補う目的で使用を検討するとよいでしょう。
A: 筋肉痛の有無とトレーニングの質は必ずしも比例しません。特に運動を継続していくと、同じ運動では筋肉痛が起こりにくくなります。これは身体が適応している証拠でもあります。
筋肉痛よりも、扱える重量が増えた、回数が増えた、フォームが安定したなど、パフォーマンスの向上に注目することがポイントです。
A: 個人差があるため一概には言えませんが、運動と食事管理を継続した場合、体力面での変化は1ヶ月程度で感じる方もいます。体組成の変化については、2~3ヶ月以上かかる場合もあります。
年齢、体質、生活習慣などにより差があるため、焦らず長期的な視点で取り組むとよいでしょう。小さな変化も見逃さないよう、記録をつけることで、モチベーション維持につながります。
40代のボディメイクは、若い頃とは異なるアプローチが求められます。基礎代謝の低下や筋肉量の減少、回復力の低下といった身体の変化を理解し、それに合わせた方法で取り組むことが継続の秘訣です。
ポイントをまとめると:
まず、無理のない目標設定から始めます。短期間での変化を求めるのではなく、3ヶ月、6ヶ月、1年という長期的な視点で、段階的な目標を立てることが継続につながります。
運動については、週2~3回から始め、有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよく組み合わせます。自宅でのトレーニングから始めても構いませんし、ジムを活用する場合はマシントレーニングから始めるなど、自分に合った方法を選択します。
食事管理では、極端な制限は避け、たんぱく質を意識しながら、段階的に調整していきます。完璧を求めすぎず、できる範囲で取り組みながら、長期的な継続を目指します。
そして何より継続が大切です。停滞期が来ても焦らず、小さな変化も成果として認識し、記録をつけながら着実に前進していくことが、40代からのボディメイクのポイントとなります。
40代からのボディメイクは、見た目の変化だけでなく、健康的な生活習慣を身につける良い機会でもあります。自分のペースで、無理なく、楽しみながら続けていけば、より充実した毎日を送れるでしょう。今日から、小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
※トレーニングや食事管理の効果には個人差があります。本記事は医療行為や医療上の効果を保証するものではありません。
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