2025.09.29
「ジムに通い始めたけれど、どんな運動から始めればよいのか分からない」──そんな疑問を持つ方は少なくありません。
一般的に、男性は筋肉量が多く基礎代謝も比較的高い傾向があり、その分エネルギー消費量が多くなる場合があります。ただし、体重の減少や体型の変化には、日々の食事や生活習慣、運動の量や継続性など、個人差が大きく影響します。
この記事では、男性が取り組みやすいトレーニングの組み合わせ例や、1週間の運動メニュー例を紹介します。筋トレと有酸素運動をバランスよく取り入れることで、体を引き締めたい方にとって継続しやすいジム活用のヒントになるはずです。
目次
男性は女性に比べて筋肉量が多い傾向があり、基礎代謝もやや高めとされています。そのため、筋力トレーニングを取り入れることで、エネルギー消費に結びつきやすいといわれています。
一般的に、男性の基礎代謝量は女性よりも約10~15%高いとされます(※)。これは筋肉量の差が大きく関係しており、また男性ホルモンであるテストステロンの働きによって筋肉が発達しやすいと考えられます。
この特性を踏まえ、筋トレと有酸素運動をバランスよく組み合わせることが推奨されます。
両方を取り入れることで、体を動かしやすくし、健康的な体づくりを継続しやすくなるでしょう。
初心者の方は、無理をせず少しずつ始めることが大切です。この記事では、取り入れやすい運動方法の一例を紹介しますので、参考にしてみてください。
男性が女性より基礎代謝が高い主な理由の一つに、筋肉量の違いがあります。一般的に男性は女性と比べて筋肉量が多く、筋肉は脂肪よりもエネルギーを消費しやすい組織とされています。
参考値として、筋肉1kgあたりの基礎代謝量は約13kcal/日とされており(※)、筋肉量が増えることで安静時のエネルギー消費量に影響を与える可能性があります。
また、男性ホルモンの一つであるテストステロンは、筋肉の合成に関わるといわれています。適切なトレーニングを継続することで、男性は筋肉量の増加が比較的得られやすい傾向があるとされています。
筋肉量の増加は、体重の数値だけでなく体組成(筋肉と脂肪のバランス)の改善にもつながります。同じ体重でも筋肉の割合が高い人は、体が引き締まって見える場合があるため、見た目の変化を意識する際には体重だけでなく体組成を確認することも大切です。
男性がジムでダイエットを目的に運動する場合、筋トレと有酸素運動を組み合わせることがよく紹介されています。目安として「筋トレを多め、有酸素運動を適度に」という比率が取り入れられることがあり、フィットネス分野でも一つの考え方として広まっています。
筋トレを重視するのは、筋肉量を維持・増やすことが基礎代謝の低下予防につながるとされているためです。有酸素運動のみを続けると筋肉量が減る場合もあるといわれており、筋トレを組み合わせることでバランスを保ちやすくなります。
有酸素運動は、ランニングやバイクなどを通じて心肺機能や持久力の向上に役立つとされており、脂質代謝にも関わる運動として紹介されています。筋トレと組み合わせることで、体力や目的に応じた運動メニューを構築しやすくなるでしょう。
ジムでダイエットを目的とした運動を行う際には、「筋トレ → 有酸素運動」の順番が取り入れられることが多いです。これは、筋トレで体を十分に動かした後に有酸素運動を組み合わせることで、全身をバランスよく使えると考えられているためです。
一般的な流れの一例は次のとおりです:
なぜ筋トレを先に行うことが多いのか?その理由にはいくつかの考え方があります。
まず、ホルモン分泌に関する観点です。高強度の筋トレでは、一時的に成長ホルモンなどが分泌されやすいことが知られています。これらのホルモンは筋肉の修復や成長、脂質代謝に関与するとされ、一部の研究では筋トレ直後に分泌が高まることが報告されています。ただし、この反応がその後の脂肪燃焼や筋肥大にどの程度影響するかについては、まだ明確な結論は出ていません。
次に、安全性と効率性の観点です。筋トレは集中力と体力を要するため、有酸素運動を先に行って疲労した状態ではフォームが崩れやすく、怪我につながる恐れがあります。そのため、現場では「体力が十分にあるうちに筋トレを行い、その後に有酸素運動を行う」流れを推奨するケースが多いのです。
男性がダイエットを目的にジムで筋トレを行う場合は、大きな筋肉(大筋群)を中心に鍛える種目が取り入れられることが多いです。大筋群を動かすトレーニングは、全身を効率よく使いやすく、初心者でも始めやすいものが多いのが特徴です。
ここでは、取り組みやすく基本となる5つのメニューを紹介します。
■バーベルスクワット
下半身全体を鍛える代表的な種目。フォームを意識して、まずは軽めの重量から始めましょう。
■ベンチプレス
胸まわりを中心に、上半身を鍛える基本種目です。無理のない範囲で行いましょう。
■ラットプルダウン
背中を大きく動かす「引く」動作の定番。広背筋を中心に使うトレーニングです。
■デッドリフト
下半身から背中にかけて全身を使う複合種目。重量よりもフォームの習得を優先してください。
■レッグプレス
マシンを使って下半身を鍛える種目。姿勢を安定させやすいため、初心者も取り入れやすい方法です。
これらは「コンパウンド種目」と呼ばれ、複数の関節や筋肉を同時に使うトレーニングです。消費エネルギーが比較的大きく、効率的に全身を動かせることから、多くのジム初心者に推奨されやすい傾向があります。
初心者の方は、重量を追う前に正しいフォームを身につけることが最も大切です。安全性を優先しながら少しずつ慣れていきましょう。
バーベルスクワットは、太もも前面の大腿四頭筋、お尻の大臀筋、太もも裏側のハムストリングスなど、下半身の大きな筋肉を同時に使う代表的なトレーニングです。大きな筋群を動かすため、全身を効率よく使える種目として多くのトレーニングプログラムに取り入れられています。
正しいフォームの3ステップ
初心者は自重スクワットまたはバーのみから始め、10回×3セットを目安にすると良いでしょう。慣れてきたら少しずつ重量を増やしていきます。スクワットは正しいフォームが重要とされるため、鏡で姿勢を確認したり、可能であればジムのトレーナーやスタッフにフォームをチェックしてもらうことをおすすめします。
ベンチプレスは、大胸筋を中心に、三角筋(肩)や上腕三頭筋(二の腕)など上半身の複数の筋肉を同時に使う代表的なトレーニングです。上半身を総合的に鍛えるため、多くのトレーニングプログラムに取り入れられています。
安全なフォームのポイント
初心者は空のバー(一般的に20kg)から始め、10~12回×3セットを目安にしましょう。重量を増やす際は、少しずつ段階的に行うことが大切です。
ベンチプレスは肩や関節に負担がかかりやすいため、十分なウォーミングアップを行い、無理な重量は扱わないよう注意が必要です。安全のためにセーフティバーを設置したり、可能であれば補助者に見てもらうことをおすすめします。
ラットプルダウンは、広背筋を中心に背中全体を動かす代表的な種目です。自分では見えにくい背中ですが、姿勢や後ろ姿の印象に関わる部位として、トレーニングに取り入れられることが多いです。
グリップによる違い
初心者は、まずは肩幅程度のグリップから始めるのが一般的です。
動作のポイント
重量の目安は、12~15回×3セットが無理なく行える範囲から始めましょう。
筋トレ後に有酸素運動を組み合わせる方法は、フィットネス指導でも広く取り入れられています。体を十分に動かした後に行うことで、心拍数を上げやすく、全身の運動量を増やすことにつながります。
有酸素運動は、最大心拍数の60~70%程度を目安に行うことが一般的に推奨されています。この強度は「ややきつい」と感じる程度で、会話ができるくらいのペースといわれています。筋トレ後はすでに体が温まっているため、ウォーミングアップは軽めで構いません。
トレッドミルは、速度や傾斜を自由に調整できるため、体力レベルに合わせた運動が可能です。たとえば、時速6~8km程度のジョギングペースを20~30分続けると、軽~中程度の有酸素運動として取り入れやすいでしょう。
傾斜を1~3%程度つけると、屋外ランニングに近い負荷を再現できます。また、インターバル方式(速いペースと遅いペースを交互に繰り返す)を活用すると、短時間でも運動強度を高めやすくなります。例として「1分間の早歩き+30秒のジョギング」を繰り返す方法があります。
バイクは膝や腰への負担が比較的少なく、体重が重い方や関節に不安がある方にも取り入れやすい種目です。座った姿勢で行えるため、長時間の有酸素運動として継続しやすいのが特徴です。
運動負荷を高めたい場合は、インターバルトレーニングを取り入れるのがおすすめです。たとえば「2分間の中強度(やや息が上がる程度)+1分間の高強度(かなりきつい)」を交互に繰り返す方法です。マシンの負荷レベルは、中強度で5~7、高強度で8~10程度を目安に調整しましょう。
クロストレーナーは、ペダル運動とハンドルの押し引きを組み合わせることで、上下半身を同時に使える全身型の有酸素マシンです。関節への負担が少ないため、ランニングやバイクと比べても衝撃が少なく、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
特徴として、手足を連動させる動きにより心拍数を上げやすく、20~30分の運動でも全身をバランスよく動かせます。強度はペダルの抵抗やステップの傾斜を調整することで変えられるため、目的に応じた使い方が可能です。
さらに、インターバルトレーニングを取り入れることで運動強度を調整しやすくなります。例として「3分間の中強度(会話できる程度)+1分間の高強度(かなりきつい)」を繰り返す方法があります。これにより、一定のリズム運動だけでなく、変化をつけながら効果的に全身を動かせるでしょう。
週3回程度のジム通いを想定した、全身をバランスよく動かすためのメニューを紹介します。筋肉には休養も大切とされるため、各部位に十分な回復時間をとりながらトレーニングを組み合わせた一例です。
トレーニングスケジュール例と所要時間の目安
曜日 | トレーニング内容例 | 所要時間の目安 |
月曜日 | 胸・腕の日(ベンチプレスなどを中心に) | 40~60分程度(セット数や休憩次第で最大70分程度) |
火曜日 | 休息日 | - |
水曜日 | 背中・肩の日(ラットプルダウンなどを中心に) | 40~60分程度(負荷を増やすと70分程度かかることも) |
木曜日 | 休息日 | - |
金曜日 | 脚・腹筋の日(スクワットなどを中心に) | 50~70分程度(脚は大筋群のため休憩が長くなり、80分程度になる場合も) |
土曜日 | 休息日または軽い有酸素運動(ウォーキングなど) | 約30分 |
日曜日 | 休息日 | - |
休息日は筋肉の回復と成長にとって非常に重要です。筋トレで傷ついた筋繊維は、休息中に修復され、以前よりも太く強くなると言われています。この「超回復」と呼ばれる現象を最大限に活用するため、同じ部位のトレーニングは最低48-72時間空けるようにしましょう。
月曜日は、上半身の前面を中心に行う日として組み合わせる例です。メイン種目はベンチプレスで、その後に補助種目を加えることで、胸まわりや腕を幅広く使う構成にしています。
トレーニングメニュー例
各種目の間は 60~90秒を目安に休憩 をとりましょう。フォームを崩さないことが大切です。
有酸素運動は、やや息が上がる程度の強度(最大心拍数の60~70%程度を目安)で行うと、長く続けやすいとされています。
水曜日は、上半身の後面を中心に取り組む日として組み合わせる例です。ラットプルダウンをメインに、ローイング系の動きで背中を大きく使い、ショルダープレスで肩まわりを動かす内容になっています。
トレーニングメニュー例
背中の運動は、自分では動きを確認しづらい部位です。そのため、肩甲骨の動きを意識することが大切です。引く動作では肩甲骨を寄せ、戻すときは勢いをつけずにゆっくりとコントロールすると、フォームを保ちやすくなります。
金曜日は、下半身を中心に体幹も含めて動かす日として組み合わせる例です。下半身は大きな筋肉群が集まっているため、全身をしっかり使うトレーニングとして取り入れられることが多いです。
トレーニングメニュー例
脚のトレーニング後は疲労を感じやすいため、有酸素運動は軽めの強度で長めに行うのが一般的です。傾斜をつけたウォーキングなど、低~中強度の運動を取り入れると続けやすいでしょう。
トレーニング効果を引き出すためには、食事内容や栄養バランスも大切な要素です。特に筋肉量を維持しながら体重管理を行うには、タンパク質をはじめとする栄養素を意識することがすすめられています。
タンパク質は筋肉や体組織の材料となる栄養素です。成人男性の推奨量は1日あたり65g程度とされています(※)。スポーツ栄養の分野では、運動量や目的に応じて体重1kgあたり1.2~2.0g程度を目安とする考え方も紹介されています。
※出典:厚生労働省「1-2 たんぱく質」
例:体重70kgの男性 → 1日あたり約85~140g程度を目安とするケースがあります。
食品例:鶏胸肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など。
トレーニング前後の食事タイミングも重要です。トレーニング前は、開始の1~2時間前に炭水化物を含む軽めの食事をとると、エネルギー補給につながります。たとえば、おにぎりやバナナなど消化に負担が少ない食品が取り入れやすいでしょう。
一方、トレーニング後は運動終了から30分以内にタンパク質や糖質を適度に摂取すると、リカバリーに役立つとされています。プロテインドリンクや乳製品、卵、魚などがその一例です。
控えめにしたい食品の例
積極的に取り入れたい食品の例
ジムでの運動による体の変化は、生活習慣や体質によって個人差が大きいものです。正しい方法を継続することで変化を感じやすくなる場合がありますが、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。
以下は一般的に紹介される目安の一例です。
■1ヶ月目
体が運動に慣れ始める時期です。体調面で軽さを感じたり、体力が少しずつ向上したと感じる人もいます。見た目の大きな変化は少ない段階ですが、習慣化の基盤を作る大切な期間です。
■2ヶ月目
トレーニングの継続により、筋肉量の維持や増加、体脂肪の減少などが進むケースもあります。体重の変化が緩やかになることも多く、数値よりも体組成の変化や動きやすさに気づきやすい時期といえます。
■3ヶ月目
運動習慣が身についてくる頃です。姿勢や筋肉のラインに変化を感じたり、周囲から「引き締まったね」と言われる人もいます。継続の成果が日常生活の中で感じられる段階です。
停滞期は誰にでも訪れる自然なプロセスです。これは体が新しい状態に適応しているサインと考えられます。停滞を感じたら、トレーニングメニューを見直したり、食事内容を工夫するなど、無理のない範囲で調整するとよいでしょう。
ジムでのダイエットについて、多くの男性が抱く疑問に対し、一般的に紹介される考え方をまとめました。
A. 体重の変化は食事や生活習慣、運動量によって大きく異なります。急激な減量は筋肉量の低下や健康リスクにつながるため、健康的な目安としては1ヶ月で体重の5%未満の緩やかなペースが望ましいとされています。例えば70kgの方なら1か月で3.5kg以内が目安です。体重だけでなく、体脂肪率や体組成の変化にも注目しましょう。
A. 一般的には「筋トレ → 有酸素運動」という順番が取り入れられることが多いです。筋トレ後は体内の糖質が使われやすくなるため、その後に有酸素運動を行うと脂質代謝に関わりやすいケースがあると言われています。
時間配分の一例は、ウォーミングアップ5~10分、筋トレ30~45分、有酸素運動20~30分、クールダウン5~10分です。ただし、目的や体力レベルによって自分に合う調整が必要です。
A. 初心者の場合は週2~3回が目安です。筋肉を休める時間も大切で、同じ部位は48~72時間程度の間隔を空けることで筋肉の成長が促されるとされています。例えば、月曜に胸を行った場合、次に胸を行うのは木曜以降が目安です。週4回以上は上級者向けのケースが多く、無理のない範囲で続けられる回数を優先しましょう。
A. 個人差があります。朝は体温が低い状態から運動で上がるため、日中の活動と合わせて活動量を増やしやすいと紹介されることがあります。一方、夜は体温が高い状態でトレーニングできるため、パフォーマンスを発揮しやすいとされます。最も大切なのは、自分の生活リズムに合った時間帯を選び、継続することです。
A. 軌道が安定しているマシンから始めると、フォームを習得しやすいとされています。例としては、レッグプレス(脚)、チェストプレス(胸)、ラットプルダウン(背中)、ショルダープレス(肩)などです。これらは動きが固定されているため、初心者でも取り組みやすい種目です。慣れてきたら、フリーウェイト(ダンベルやバーベル)を少しずつ取り入れると良いでしょう。
男性がジムでダイエットを続けていくためのポイントを振り返ってみましょう。
ダイエットの成功に関わるポイントは「筋トレを中心に据えること」「継続すること」「食事管理を意識すること」の3つです。完璧を目指す必要はなく、まずは週2回のジム通いから始めて、徐々に頻度や強度を調整していきましょう。正しい知識をもとに無理なく継続することが、健康的な体づくりへの第一歩となります。
※トレーニングや食事管理の効果には個人差があります。本記事は医療行為や医療上の効果を保証するものではありません。
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