ジムの基本

トレーニングジム器具の種類と使い方|初心者向けガイド

ランニングマシン

ジムに通い始めたとき、目の前に並ぶ器具やマシンを見て「どれを使えばいいの?」「正しい使い方がわからない」と戸惑う方は少なくありません。


この記事では、ジムにある基本的な器具の種類と一般的な使い方を整理し、初心者でも安心して利用できるように解説します。

トレーニングジム器具の基本的な種類

ジムにある器具は、大きく分けて 「有酸素運動マシン」 と 「筋力トレーニングマシン」 の2種類があります。
それぞれの特徴を理解することで、自分の目的に合った器具を選びやすくなります。


有酸素運動マシンと筋トレマシンの違い

  • 有酸素運動マシン:ランニングマシンやバイクなど。呼吸や心拍数を一定時間上げることで、心肺機能の維持・向上やエネルギー消費に役立ちます。
     
  • 筋力トレーニングマシン:チェストプレスやレッグプレスなど。特定の部位を支点に負荷をかけて動かすことで、筋力の維持や強化を目的に使われます。マシンによって動きがガイドされるため、初心者でもフォームを安定させやすいのが特徴です。


有酸素運動マシンは、天候に左右されずに屋内で運動できるため、継続しやすいというメリットがあります。筋トレマシンは、動作がガイドされているため初心者でも狙った部位を鍛えやすく、バーベルやダンベルに比べて安全に始めやすい特徴があります。

初心者が知っておくべきマシンの選び方

初めてジムを利用する方は、どのマシンから使えば良いのか迷いやすいものです。ここでは、初心者でも取り入れやすいマシン選びのポイントを紹介します。

1. 大きな筋肉から鍛える

胸・背中・太ももなどの大きな筋肉を使うマシンから始めるのがおすすめです。
これらの筋肉は体の中でも大きな部位であり、使うエネルギーが多いため、効率的に全身を使った運動になりやすいとされています。

 

2. 使いやすいマシンから始める

初心者の方には、動作の軌道が固定されているマシン(チェストプレス、レッグプレスなど)が取り組みやすいです。
軌道がガイドされるため、正しいフォームを保ちやすく、ケガの予防にもつながります。まずはシンプルな動作のマシンで慣れていくと安心です。

 

3. 目的に合わせて選ぶ

  • 体力づくりや減量を目指したい場合 → ランニングマシンやバイクなどの有酸素運動マシンを中心に活用
  • 筋力を高めたい場合 → 筋トレマシンを中心に、徐々に負荷を調整して利用

目的を意識してマシンを選ぶことで、無理なく継続しやすくなります。

代表的な有酸素運動マシンの使い方

有酸素運動マシンは、心肺機能の維持・向上やエネルギー消費に役立つとされています。ここでは、ジムでよく見かける代表的なマシンの一つである「トレッドミル(ランニングマシン)」と「バイク」、「クロストレーナー」の使い方を紹介します。

トレッドミル(ランニングマシン)の基本

トレッドミルは、天候に左右されずに屋内でウォーキングやランニングができるマシンです。速度や傾斜を調整できるため、運動不足解消から持久力向上まで幅広い目的で利用されています。


使用前の準備

  • ランニングシューズを着用する
  • 動きやすい服装に整える


開始方法

  1. スタートボタンを押す
  2. まずはウォーミングアップとして 時速4~5km程度のゆっくりした速度で5~10分 歩く→ 体を慣らしてから本格的な運動に移行する

 

運動中のポイント

  • 傾斜は1~3%程度を目安につけると屋外に近い負荷を再現しやすい
  • 歩幅をやや大きめにとり、自然に腕を振る
  • 心拍数や呼吸の乱れを確認しながら無理のない強度で行う

 

終了時

  • 速度を徐々に落とし、クールダウンとして数分間ウォーキング
  • 急に止まらず、心拍数を自然に落ち着かせて終了する

 

バイクの基本

バイクは自転車型の有酸素運動マシンで、室内で天候に左右されず持久系トレーニングを行えるのが特徴です。ランニングと比べて膝や足首への衝撃が少ないため、継続しやすい運動の一つとされています。

サドルの高さ調整

  • 足をペダルに置いたときに 膝が軽く曲がる程度が目安
  • 高すぎても低すぎても負担になるため、最初に正しく調整することが大切です

 

姿勢の取り方

  • 背筋を伸ばし、両手でハンドルを軽く握る
  • 前かがみになりすぎないよう注意する

 

運動方法の目安

  • ペダルの回転数(RPM)は、1分間に60~90回程度が一般的な目安(速すぎると疲労が蓄積しやすい)
  • 初心者はまず「会話ができる程度の強度」を意識する
  • 心拍数は年齢や体力によって適切な範囲が異なるため、「やや息が弾む程度」を目安に調整すると安全です


クロストレーナーの基本

クロストレーナー(エリプティカル)は、腕と足を同時に動かす有酸素運動マシンです。上半身と下半身を一緒に使うため、全身運動になりやすいのが特徴です。

クロストレーナーの特徴

  • 膝や足首への衝撃が比較的少ないため、継続しやすい
  • 上半身と下半身を同時に使えるため、全身の大きな筋肉を動かせる
  • バランス感覚の向上に役立つとされている

 

使い方のポイント

  • 足をペダルに置き、ハンドルをしっかり握る
  • ハンドルと足の動きを連動させて滑らかに動かす
  • 最初はゆっくりとしたペースで慣れ、徐々に負荷や速度を調整する
  • 運動の最後はクールダウンとして、速度を落として数分間続ける

 

主要な筋力トレーニングマシンの使い方

筋力トレーニングマシンは、動作の軌道がガイドされているため、初心者でも比較的取り組みやすい器具です。ここでは代表的なマシンを紹介します。

下半身を鍛える代表的なマシン

レッグプレス|下半身全体

レッグプレスは、太もも(大腿四頭筋・ハムストリングス)、お尻(大臀筋)、ふくらはぎといった下半身の大きな筋肉をまとめて使えるマシンです。スクワットに似た動作ですが、マシンのサポートによって姿勢が安定しやすく、初心者でも安心して取り組みやすいのが特徴です。


基本的な使い方

  1. シートを調整し、膝が約90度に曲がる位置にセットする
  2. 足を肩幅程度に開き、プレートにしっかり置く
  3. ゆっくりと膝を伸ばし、プレートを押し上げる
  4. 膝を完全に伸ばしきらず、ゆっくりと戻す


 

レッグエクステンション|大腿四頭筋

レッグエクステンションは、太ももの前側(大腿四頭筋)を主に使うマシンです。下半身の中でも大きな筋肉をピンポイントで動かせるため、初心者が脚のトレーニングに慣れる際にも取り入れやすい器具の一つです。


使い方のポイント

  1. パッドを足首のすぐ上にくる位置に調整する
  2. 背中をシートにつけて安定させる
  3. 膝をゆっくり伸ばし、1秒ほど静止してから戻す(動作は反動を使わず、コントロールして行う)


レッグカール|ハムストリングス

レッグカールは、太ももの裏側(ハムストリングス)を主に使うマシンです。歩行や走行の動作にも関わる筋肉を動かせるため、下半身トレーニングの一つとして取り入れやすい器具です。


使い方のポイント

  1. マシンのタイプに応じて、うつ伏せまたは座った状態でセットする
  2. かかとをお尻に近づけるようにゆっくり曲げる
  3. 反動を使わず、コントロールしながら動かす(戻すときもゆっくり行うのがポイント)

 

上半身を鍛える代表的なマシン

チェストプレス|大胸筋

チェストプレスは、胸の筋肉(大胸筋)を主に使い、肩の前側(三角筋前部)や腕の後ろ(上腕三頭筋)も一緒に動かすマシンです。上半身を押す動作のトレーニングとして代表的な器具で、初心者でもフォームを安定させやすいのが特徴です。


基本のフォーム

  1. 背中をシートにしっかりとつける
  2. グリップが胸の高さに来るように調整する
  3. 息を吐きながらゆっくり押し出し、吸いながら戻す
  4. 動作は反動を使わず、コントロールして行う

 

ラットプルダウン|背筋

ラットプルダウンは、背中の広い範囲にある筋肉(広背筋)を主に使い、肩や腕の筋肉も一緒に動かすマシンです。上から引く動作を通じて、背中を中心に上半身全体をバランスよく使うことができます。

使い方のポイント

  1. バーを肩幅より少し広めに握る
  2. 胸を張り、肩甲骨を寄せながらバーを引く
  3. 反動をつけず、コントロールしながらゆっくり動作する
  4. 引ききった後は、バーをゆっくり戻して元の位置に戻す


ショルダープレス|三角筋

ショルダープレスは、肩の筋肉(三角筋)を主に使い、腕の後ろ側(上腕三頭筋)もあわせて動かすマシンです。上に押し上げる動作を行うため、肩回りを中心に上半身の安定性を高めるトレーニングとして取り入れられます。


使い方のポイント

  1. シートの高さを調整し、グリップが肩の高さに来るようにセットする
  2. 肘を90度に曲げた状態からスタート
  3. 息を吐きながらまっすぐ上に押し上げる


息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻す(反動を使わず、動きをコントロールすることが大切です)

マシンの効果を高める使い方のコツ

マシントレーニングを続けるにあたっては、負荷の調整やフォームの確認など、基本的なポイントを押さえることが大切です。以下の点を意識することで、より安全にトレーニングを継続しやすくなります。

適切な負荷の設定方法

トレーニングの目的に応じて、扱う重さや回数を調整することが推奨されています。

  • 筋持久力を高めたい場合
    軽めの負荷(最大筋力の50~60%程度)で、1セット15~20回を目安に行う。持久的に体を動かす力を養いやすい。
     
  • 筋力や筋量を増やしたい場合
    中程度の負荷(最大筋力の65~75%程度)で、1セット8~12回を目安に行うと、筋肉に十分な刺激を与えられる。

セット数と休憩の目安

筋トレは 2~3セット を目安に行うのが一般的です。

  • 1セット目:ウォーミングアップの役割
  • 2セット目:しっかりと刺激を与える
  • 3セット目:余裕があれば追加して強度を高める


セット間の休憩は 1~2分程度 が目安です。

正しいフォームを保つポイント

マシンは軌道が固定されているため、初心者でも比較的フォームを維持しやすいという利点があります。ただし、油断すると動作が雑になりやすいので注意が必要です。

  • 呼吸を止めない(力を入れるときに吐き、戻すときに吸う)
  • 反動を使わずにコントロールする
  • 無理のない範囲で可動域を意識する
  • 左右対称に動かす

ジムマシンを使う際の注意点とマナー

ジムは多くの人が利用する共有スペースです。みんなが快適にトレーニングできるよう、以下の基本的なマナーを意識しましょう。


1. マシン使用後の汗を拭き取る

多くのジムでは、各マシンの近くにタオルや除菌スプレーが備えられています。
マシンを使い終わったら、自分のタオルで汗を拭き取り、必要に応じて除菌スプレーを使用しましょう。次に使う人への配慮として欠かせない習慣です。

2. マシンの独占を避ける

混雑時は特に、同じマシンを利用したい人が多くいます。独占しないことがジムでの基本マナーです。


注意したいポイント:

  • セット間の休憩中に長時間スマホを見ない
  • 混雑時は他の人と交代しながら使う
  • 使用後は速やかに次の人に譲る

 

3. 重りやシートの位置を元に戻す

マシンを利用する人によって設定は異なります。使い終わったら元の位置に戻すことが、次の人のための配慮になります。


具体的には:

  • ウェイトを初期位置に戻す
  • シートの高さを標準に戻す
  • ピンを最軽量の位置に差し込む

初心者向けトレーニングプログラム例

これからジムで運動を始める方には、無理のない頻度で全身をバランスよく動かすことが大切です。ここでは、週2回のプログラム例を紹介します。


週2回の全身トレーニングメニュー例


月曜日(上半身中心)

  • ウォーミングアップ:トレッドミル 10分
  • チェストプレス:2~3セット × 8~10回
  • ラットプルダウン:2~3セット × 8~10回
  • ショルダープレス:2~3セット × 8~10回
  • クールダウン:軽めのバイク 10分

 

木曜日(下半身中心)

  • ウォーミングアップ:バイク 10分
  • レッグプレス:2~3セット × 10~12回
  • レッグエクステンション:2~3セット × 8~10回
  • レッグカール:2~3セット × 8~10回
  • クールダウン:ストレッチ 10分

 

有酸素運動と筋トレの組み合わせ方

  • 筋トレ前:軽めの有酸素運動でウォーミングアップ
  • 筋トレ後:ウォーキングやバイクなどを20分程度行うと、心肺機能の維持やエネルギー消費に役立つ
  • 頻度:週2~3回を目安に、バランスよく組み合わせる


 

過負荷に注意!初心者が陥りやすいミス

初心者は「もっと重い負荷をかければ効果が出る」と考えがちですが、これは誤解です。無理に負荷を上げすぎると、体への過度なストレスや怪我の原因になりかねません。


避けたいポイント:

  • いきなり重い負荷から始める
  • 毎日休みなくトレーニングする
  • 痛みを無視して続ける
  • 他人と比較して無理をする

マシンの使い方がわからない時の対処法

ジムに通い始めたばかりの方は、マシンの使い方に迷うこともあるでしょう。そんなときは一人で抱え込まず、次の方法を活用してみてください。


スタッフがいる時間帯に「このマシンの使い方を教えてください」「◯◯を動かしたいのですが、どのマシンが良いですか?」と具体的に質問してみましょう。一番安心なのはスタッフに聞くことです。


相談するときのポイント

  • 具体的に質問する:「このマシンの使い方は?」など
  • 実際に見せてもらう:使い方のデモをお願いする
  • 自分でもやってみる:フォームをチェックしてもらう
  • メモを取る:次回以降も確認できるように記録しておく

 

また、多くのマシンには、基本的な使い方や注意点が図解やシールで貼られています。マシンに付属する説明を活用する手もあります。

  • どの部位を主に動かすか
  • 使用手順
  • 安全上の注意事項


これらを確認してから使うのも安心です。

よくある質問(FAQ)


Q. ジムマシンは週何回使えばいいですか?

A. 初心者の方は、週2~3回から始めるのが一般的に推奨されています。筋肉はトレーニング後に休むことで回復し、強さを維持・向上しやすくなります。毎日行う必要はなく、休養もトレーニングの一部と考えましょう。

Q. マシントレーニングとフリーウェイトはどちらが良いですか?

A. どちらにもメリットがあります。マシンは動作が安定しやすく、初心者がフォームを身につけやすい点が利点です。慣れてきたら、フリーウェイトも組み合わせて幅広いトレーニングに挑戦していくのもよいでしょう。

Q. ジムマシンを使う順番に決まりはありますか?

A. 一般的には「大きな筋肉から小さな筋肉へ」という順番で行うのが効率的とされています。


例:

  • 下半身 → レッグプレス → レッグエクステンション → レッグカール
  • 上半身 → チェストプレス → ラットプルダウン → ショルダープレス


ただし、体調や目的、ジムの混雑具合等に応じて柔軟に調整して構いません。

まとめ

ジムのトレーニング器具は、正しく使えば初心者でも安心して取り組める便利なツールです。大切なのは、無理をせず自分のペースで継続することです。わからないことがあれば、遠慮なくスタッフに相談しましょう。


体づくりは短期間で大きく変化するものではありません。焦らず、楽しみながら少しずつ継続していくことが、健康的なライフスタイルへの第一歩となります。

 

トレーニングや食事管理の効果には個人差があります。本記事は医療行為や医療上の効果を保証するものではありません。

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