2025.10.07
ジムに通い始めたにもかかわらず、体重が増えてしまい戸惑っている方は少なくありません。運動を始めたのに太ったという経験は、モチベーションの低下にもつながりかねない悩ましい問題です。
しかし、ジムに通い始めて体重が増える現象には、いくつかの理由があります。その多くは一時的なものであったり、実は良い変化の兆候であったりすることもあります。本記事では、ジムに通っているのに太ったと感じる原因を詳しく解説し、対処法や改善策をご紹介します。
体重の数字だけにとらわれず、身体の変化を正しく理解することで、より健康的な身体づくりを目指していきましょう。
目次
ジムで運動をしているはずなのになぜか体重が増えている場合、いくつか原因が考えられます。自分がどのパターンかチェックをしてみましょう。
ジムでトレーニングを始めると、筋肉量が増加することがあります。筋肉組織は脂肪組織よりも密度が高く、同じ体積でも重量が大きいという特徴があります。そのため、脂肪が減少していても、筋肉量の増加により体重が増えることがあります。
特にトレーニングを始めてから最初の2~3ヶ月は、体が刺激に順応しやすい時期といわれます。この間に体重が少し増えることもあり、1~2kgほど変化するケースもあります。見た目は引き締まってきているのに体重が増えるのは、筋肉量の変化が影響しているケースがあります。
体重の数字だけでなく、鏡で見た体型の変化や、服のサイズ感の変化にも注目することが大切です。筋肉量が増えることで基礎代謝が向上する可能性もあります。長期的に見れば、身体づくりにとってプラスの変化といえるでしょう。
運動を始めると、身体はエネルギーを消費するため、自然と食欲が増進します。ジムでのトレーニング後は特に空腹感を感じやすく、普段よりも多く食べてしまうことがあります。
「今日は運動したから少し多めに食べても大丈夫」という心理が働きやすいのも事実です。しかし、実際の運動による消費カロリーは思っているほど多くないことがあります。例えば、体重60kgの人が30分間ゆっくりとしたジョギングをした場合の消費カロリーは約155kcal程度です(※)。
運動後の食事で、消費したカロリー以上に摂取してしまうと、体重が増えやすくなることがあります。特に、運動後のご褒美として甘いものや高カロリーな食事を摂る習慣がある場合は注意が必要です。運動による消費カロリーと摂取カロリーのバランスを意識するとよいでしょう。
※参考:厚生労働省「健康づくりのための運動指針2006」 24P
トレーニングを行うと、筋肉は微細な損傷を受け、その修復過程で水分を保持しやすくなります。これは身体の正常な反応であり、筋肉の回復と成長に必要なプロセスです。
特に激しい筋力トレーニングを行った翌日から数日間は、筋肉が通常よりも多くの水分を保持することがあります。この水分保持により、体重が増加することもあります。これは一時的な現象であり、数日から1週間程度で元に戻ることが多いです。
また、トレーニング中の水分補給により、体内の水分量が増えることも体重増加の一因となります。適切な水分補給は運動パフォーマンスの維持と健康のために重要ですので、体重の一時的な増加を気にして水分摂取を控えることは避けましょう。
ジムでのトレーニング内容が、自分の目的と合っていない場合があります。例えば、体重を減らしたいと考えているのに、筋力トレーニングを中心に行っている場合、筋肉量の増加により体重が増えることがあります。
筋力トレーニングは筋肉を発達させるのに適していますが、短時間での消費カロリーは有酸素運動と比べると少ない傾向にあります。一方、有酸素運動は運動中のカロリー消費が多いという特徴があります。
目的に応じて、有酸素運動と筋力トレーニングのバランスを調整することが大切です。
多くの人が、運動による消費カロリーを実際よりも多く見積もる傾向があります。ジムのマシンに表示される消費カロリーも、あくまで推定値であり、個人差があることを理解しておく必要があります。
運動による消費カロリーはあくまで目安であるため、それを踏まえて食事の内容や量を考えることが、体重管理においては重要です。
ジムに通っているのに体重が増えてしまった場合、以下のポイントも併せてチェックしてみましょう。体重が増えているのは必ずしもマイナスなことだけではありません。現状を把握することであなたに見合った解決策が見つかります。
体重の数値だけで判断するのではなく、体脂肪率や筋肉量といった体組成の変化を確認することが重要です。体重が増えていても、体脂肪率が減少し、筋肉量が増加している場合は、身体は良い方向に変化しているサインかもしれません。
体組成の測定は、できれば同じ条件で行うことが大切です。朝起きてトイレを済ませた後など、毎回同じタイミングで測定すると、より正確な変化を把握できます。また、女性の場合は月経周期による体重変動もあるため、1ヶ月単位での変化を見ることをおすすめします。
多くのジムには体組成計が設置されています。定期的に測定を行い、体重だけでなく体脂肪率や筋肉量の推移を記録しておくと、自分の身体の変化を客観的に把握しやすいです。週1回程度の測定頻度で十分ですが、毎日測定する場合は日々の変動に一喜一憂せず、週単位や月単位での傾向を見るようにしましょう。
自分が実際にどれくらいのカロリーを摂取しているか、正確に把握している人は少ないものです。食事記録をつけることで、摂取カロリーの実態がわかるでしょう。
記録する際は、主食、主菜、副菜だけでなく、間食や飲み物も含めて記録することが大切です。特に見落としがちなのが、以下のような食品や飲料です。
スマートフォンのアプリを活用すると、簡単に食事記録をつけることができます。写真を撮るだけでカロリー計算してくれるアプリもあり、継続しやすい方法を選ぶことが大切です。1週間程度記録を続けるだけでも、自分の食事パターンや改善点が見えてきます。
トレーニングの頻度や強度が適切でない場合、期待する結果が得にくくなります。週1回程度の運動では、大きな変化を期待することは難しいかもしれません。
慣れてきたら運動頻度を週2~3に増やす、マシンの重さを増やしてみる、トレッドミル(ランニングマシン)で有酸素運動をする際にペースや傾斜をあげてみるなどの調整をしてみましょう。
ジムのスタッフやトレーナーに相談してみるのもおすすめです。自分の体力レベルや生活スタイルに合わせて、無理のない範囲で頻度と強度を調整することが、長期的な継続につながります。
運動をしているにも関わらず思った結果が得られていない場合、改めて以下の基本に立ち戻って調整していきましょう。
運動だけで体重を管理することは難しく、食事管理との併用が重要です。PFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)バランスを意識した食事を心がけることで、運動の成果を引き出しやすくなります。
運動前後の食事タイミングも考慮すると良いでしょう。運動前は消化の良い炭水化物を少量摂取し、運動後はたんぱく質を含む食事を摂ることで、トレーニングの質を維持しやすくなります。ただし、摂取カロリーが消費カロリーを大幅に上回らないよう注意が必要です。
また、極端な食事制限は避けましょう。過度なカロリー制限は筋肉量の減少や代謝の低下を招く可能性があります。健康的な体重管理のためには、バランスの取れた食事を継続することが大切です。
有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよく組み合わせることで、それぞれの運動の特徴を活かすことができます。
有酸素運動は、運動中のエネルギー消費が多く、心肺機能の向上に寄与するとされます。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などが代表的な有酸素運動です。健康維持のためには、毎日60分程度のウォーキング(8,000歩相当)か、それと同程度の活動を行いましょう。加えて、週に60分程度、軽く息が上がるくらいの運動をすることも推奨されています。
筋力トレーニングは、筋肉量の維持や変化につながりやすく、基礎代謝の変化に影響するといわれます。週に2~3回、主要な筋群をトレーニングすることが目安です。
1週間トレーニングプログラムの例として、以下のような組み合わせが考えられます。
曜日 | トレーニング内容 | 時間 |
月曜日 | 筋力トレーニング(上半身) | 30~40分 |
火曜日 | 有酸素運動(ウォーキングまたはジョギング) | 30~45分 |
水曜日 | 休息日 | - |
木曜日 | 筋力トレーニング(下半身) | 30~40分 |
金曜日 | 有酸素運動(サイクリングなど) | 30~45分 |
土曜日 | 筋力トレーニング(全身)または有酸素運動 | 30~60分 |
日曜日 | 休息日または軽い有酸素運動 | 0~30分 |
このプログラムはあくまで一例です。自分の体力レベルや生活スタイルに合わせて調整してください。
体重や体脂肪率、トレーニング内容を記録することで、自分の変化を客観的に把握できます。記録を続けることで、何が効果的で何が効果的でないかが見えてきます。
記録する項目の例:
月単位で振り返りを行い、変化を確認することが大切です。短期間での変化は小さくても、3ヶ月、6ヶ月という長期的な視点で見ると、着実な変化が現れることが多いです。また、停滞期に入った場合も、記録を見返すことで原因を分析し、対策を立てやすくなります。
スマートフォンのアプリやノート、エクセルなど、自分が続けやすい方法で記録することが継続の秘訣です。完璧を求めず、できる範囲で記録を続けることから始めましょう。
トレーニングと同じくらい重要なのが、適切な休息です。筋肉は運動中ではなく、休息中に回復し成長します。毎日激しいトレーニングを行うと、オーバートレーニングのリスクがあります。
オーバートレーニングの兆候には以下のようなものがあります:
週に1~2日は完全休息日を設けることをおすすめします。また、筋力トレーニングを行う場合は、同じ筋群を連日鍛えることは避け、48~72時間の休息を入れることが一般的です。
休息日だからといって完全に動かないのではなく、軽いストレッチやウォーキングなどの軽い活動を行うアクティブレストも選択肢の一つです。身体の声に耳を傾け、疲労を感じたら無理せず休むことが、長期的な継続と成果につながります。
ジムに通い始めた初期は、身体が新しい刺激に適応する期間です。この時期に体重が増加することは珍しくありません。
初期の体重増加の主な理由:
この期間の体重増加は通常それほど大きくありませんが、個人差があります。見た目の変化はまだ少ないかもしれませんが、体力の向上や疲れにくさなど、体調面での変化を感じることがあります。
大切なのは、この時期に諦めずに継続することです。身体の適応には時間がかかり、目に見える変化が現れるまでには2~3ヶ月かかることもあります。焦らず、長期的な視点を持って取り組むことが重要です。
また、この期間は正しいフォームを身につけたり、自分に合った運動強度を見つけたりする大切な時期でもあります。無理をせず、徐々に運動に慣れていくことを優先しましょう。
3ヶ月以上ジムに通っているにもかかわらず、体重に変化が見られない場合は、プログラムの見直しを検討する時期かもしれません。
見直しポイント:
トレーニング内容がマンネリ化している場合は、新しい種目を取り入れたり、強度を調整したりすることで、身体に新たな刺激を与えることができます。ただし、急激な変化は怪我のリスクを高めるため、段階的に調整することが大切です。
食事面では、知らず知らずのうちに摂取カロリーが増えていないか、改めて確認してみましょう。また、たんぱく質の摂取量が不足していると、筋肉の回復と成長が妨げられることがあります。
それでも変化が見られない場合は、ジムのトレーナーや栄養士などの専門家に相談することも選択肢の一つです。客観的な視点からアドバイスをもらうことで、自分では気づかなかった改善点が見つかるかもしれません。個人の体質や生活習慣に合わせたアドバイスを受けることで、より適切なアプローチが可能になります。
体重の変化には個人差があり、運動頻度だけでなく、食事管理や生活習慣全体が影響します。体重管理を目的とする場合は、運動だけでなく食事管理との併用が必要です。週3回のジム通いでも、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていれば、体重は減少しにくいでしょう。継続することが何より大切なので、無理のない頻度から始めて、徐々に増やしていくことをおすすめします。
筋力トレーニングだけでも、食事管理と併用することで体重管理につながることもあります。ただし、筋力トレーニングの特性を理解しておくことが大切です。
筋力トレーニングは、運動中の消費カロリーは有酸素運動と比べて少ない傾向にありますが、筋肉量の変化によって基礎代謝に影響するといわれています。また、トレーニング後もしばらく代謝が高い状態が続くとされることもあります。
ただし、筋肉は脂肪よりも重いため、筋力トレーニングを中心に行うと体重の変化が小さい場合もあります。体脂肪率に変化が見られ、見た目が引き締まっても、体重の数値は大きく変わらないか、増えることもあります。
そのため、体重の数値だけにこだわるのではなく、体組成の変化や見た目の印象、体力や日常動作の安定など、総合的に判断することが大切です。また、有酸素運動と組み合わせることで、それぞれの運動の特長を活かしやすくなります。
身体の変化が現れる期間には大きな個人差があります。年齢、性別、体質、運動歴、食事内容、睡眠時間、ストレスレベルなど、多くの要因が影響するためです。
一般的な目安として:
ただし、これはあくまで目安であり、人によってはもっと早く変化を感じる場合もあれば、もっと時間がかかる場合もあります。特に、体重に関しては最初の数週間は増加することもあり、その後徐々に減少していくパターンもあります。
1ヶ月で大きな変化を期待するよりも、3ヶ月、6ヶ月、1年という長期的な視点で取り組むことが重要です。短期間で急激な変化を求めると、無理な食事制限や過度な運動につながり、かえって健康を損なう可能性があります。
継続的に記録をつけて、小さな変化も見逃さないようにしましょう。体重だけでなく、体脂肪率、ウエストサイズ、体力の向上など、様々な指標で変化を確認することで、モチベーションを維持しやすくなります。
ジムに通っているのに太ったと感じる現象には、筋肉量の増加、食事量の増加、水分保持、トレーニング内容のミスマッチ、消費カロリーの過大評価など、様々な原因があります。多くの場合、これらは一時的なものであったり、実は身体にとって良い変化の兆候であったりします。
体重の数字だけにとらわれず、体組成の変化を確認し、食事記録をつけて摂取カロリーの目安を把握することが大切です。また、有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよく組み合わせ、適切な休息を取りながら継続することが、健康的な体調管理や体重コントロールにつながりやすくなります。
重要なのは、個人差があることを理解し、長期的な視点で取り組むことです。短期間での急激な変化を求めるのではなく、健康的で持続可能な方法で、自分のペースで進めていくことが成功への近道となります。運動と食事管理を適切に組み合わせ、無理のない範囲で継続することで、健康的な身体づくりを目指していきましょう。
※トレーニングや食事管理の効果には個人差があります。本記事は医療行為や医療上の効果を保証するものではありません。
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